Fascination

「魅惑のワルツ」(Fascination)は、1904年にイタリアの作曲家フェルモ・ダンテ・マルケッティ(Fermo Dante Marchetti)によって作曲されたワルツで、元々はピアノ独奏曲「ヴァルス・ツィガーヌ」(ジプシーのワルツ)として発表されました。1905年にフランスの作詞家モーリス・ド・フェラウディ(Maurice de Féraudy)がフランス語の歌詞を付け、音楽ホール歌手のポーレット・ダルティ(Paulette Darty)が歌って成功を収め、広く親しまれるようになりました。その後、1954年にディック・マニング(Dick Manning)が英語詞を付け、ポップスやジャズのスタンダード曲として世界的に広まりました。

「魅惑のワルツ」は、1957年のビリー・ワイルダー監督の映画『昼下りの情事』(原題: Love in the Afternoon)の主題曲として使用され、一躍世界的に有名になりました。この映画では、オードリー・ヘプバーン、ゲイリー・クーパー、モーリス・シュヴァリエが出演し、劇中で弦楽トリオがこの曲を演奏するシーンが印象的です。

「魅惑のワルツ」は、1904年のピアノ曲から始まり、映画『昼下りの情事』をきっかけに世界的なスタンダード曲となりました。ジェーン・モーガン、ナット・キング・コール、美空ひばりなど、多様なアーティストによってカバーされ、映画、CM、ダンスなど幅広い場面で愛されています。

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