Afrodisia

「Afrodisia」は、トランペット奏者ケニー・ドーハム（Kenny Dorham）が作曲したジャズの名曲です。この曲は、ドーハムが1955年に録音したアルバム『Afro-Cuban』に収録されており、ジャズとアフロ・キューバン音楽の融合を象徴する楽曲です。

「Afrodisia」は、アフリカやラテン音楽のリズムに影響を受けたジャズスタイルの中でも、アフロ・キューバン・ジャズの代表的な曲です。アフロ・キューバン音楽は、アフリカ音楽のリズムとキューバのダンス音楽をジャズに取り入れたものです。コンガやボンゴなどのパーカッションが生み出すアフリカ由来の多層的なリズムが特徴で、独特のグルーヴ感を持っています。特にアフロ・キューバンの「クラーべ」リズムが際立っています。

「Afrodisia」は、ジャズとラテン音楽を融合させた先駆的な作品として、ジャズ史において重要な地位を占めています。ケニー・ドーハムは、モダン・ジャズとラテン音楽の架け橋を作り、ジャズに新しいリズムの可能性をもたらしました。このアルバムと楽曲は、ラテン・ジャズの基礎を築いた作品の一つとして、後世のミュージシャンにも多大な影響を与えました。