Lady Bird

「Lady Bird」(レディ・バード)は、ジャズの歴史において非常に重要な位置を占める、人気の高いジャズ・スタンダード曲です。作曲は、Tadd Dameron(タッド・ダメロン)です。

作曲者のタッド・ダメロンは、ビバップ時代に活躍したピアニストであり、「ジャズ界の桂冠詩人(Poet of the Jazz)」と呼ばれるほど、メロディとハーモニーの美しさに定評がありました。彼は「Hot House」など、現代のジャズでも頻繁に演奏される多くの名曲を生み出しました。

この曲の最も重要な特徴は、そのコード進行です。特に終盤(15~16小節目付近)で見られる進行は、「ダメロン・ターンアラウンド」として知られています。このハーモニーは、タッド・ダメロン以降のモダン・ジャズやハード・バップの作曲家たちに大きな影響を与え、新しいジャズのサウンドを生み出すきっかけの一つとなりました。このコード進行は、通常のジャズでよく使われるV7→Iのドミナントモーション(解決)とは異なり、長三度下の長七度コードへ連続して進行するという、独特で洗練された響きを持っています。

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